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出身大学でインプラントの技術はわかるのか?

出身大学や所属する学会などの見方など、医師のレベルを見分けるための知識をご紹介します。

出身大学でわかるやばい歯医者

歯科医師の削減目標が閣議決定されたことに端を発する、歯学部の入試難易度低下の問題。

プレジデントオンラインの「出身大学でわかるいい歯医者ヤバい歯医者」(※)という記事によると、「大手予備校の河合塾の難易度ランキングで見ても、偏差値50台がズラリと並ぶどころか、40台、30台などというのももはや珍しくない」といった衝撃的な内容が記載されていました。

知識レベルに不安のある歯科医となっているケースも多いのが現実。その後は専門分野を学ぶこともなく、開業するため教科書通りの治療はできても実際の現場で状況に応じて対応ができないケースも。最悪の場合、インプラント手術中の事故のような重大な事故を起こしてしまうことも考えられます。

このように、歯科医師は出身大学や偏差値だけで判断することは難しく、さらに歯科医の中には、歯科医師免許を取得して以来、新しい治療方法などの情報収集を行わない歯科医もいるそうです。

しかし、医療の技術は発展し、ひとつひとつの分野の領域は奥深くなっています。そして今現在も日々進歩し続けています。歯科医師の中には日々の診療を行いながらも、各分野の専門を極めて高いレベルの治療を行っている歯科医師もいます。

出身大学が歯科医師の腕を示すものではないことがわかっても、歯科医師としての腕を見極める術がない私たちにとって、判断の基準はどうしたらよいのでしょうか。

指導医の資格が重要

目安となるその一つの例が「指導医の資格」を持っているかどうか。歯科医師は一般的に開業していれば、法律的には歯科診療を全般的に行うことができますが、医師になったあとも新しい治療方法、医療器具なども進化している中、それを使いこなすための知識やテクニックも身につけていかなくてはなりません。

ですから、歯科治療のすべてを高い水準で身につけ、ひとりですべての治療を行える歯科医師というのはいないと言えるでしょう。

特に矯正、口腔外科、小児歯科などは専門の歯科医師が行うことが多いものです。

2018年10月現在、厚生労働省に認可されている歯科専門医は「口腔外科専門医」「歯周病専門医」「歯科麻酔専門医」「小児歯科専門医」「歯科放射線専門医」の5つだけです。※2
これら専門医を指導することのできる、さらに上の資格が指導医の資格です。

指導医の資格は診療、研究活動を指導するに相応しいと認定された物に対して付与されます。例えば、日本航空外科学会の指導医の資格を取得するためには、下記条件のクリアが必要です。※2

また、指導者としての良識ある人格を兼ね備えていることも審査されます。専門医以上に深く学び、一定の条件をクリアできた歯科医師のみが手にできる肩書が「指導医」です。

※1 参照元:【PDF】医療に関する広告が可能となった医師等の専門性に関する資格名(厚生労働大臣に届出がなされた団体の認定するもの)等について(https://www.mhlw.go.jp/content/001063553.pdf
※2 参照元:専門医説明、認定医・指導医説明|口腔外科相談室|日本口腔外科学会(https://www.jsoms.or.jp/public/senmon/setsumei/

また、指導者としての良識ある人格を兼ね備えていることも審査されます。専門医以上に深く学び、一定の条件をクリアできた歯科医師のみが手にできる肩書が「指導医」です。

指導医になる条件の比較

インプラントに関する学会は国内外に存在し、その認定基準は学会ごとに異なっています。ここでは学会ごとに異なる指導医になる条件を比較していきます。

指導医になる条件は、学会の定めた研究機関に規定の期間以上所属していること、定期的な論文の提出、インプラント手術の規定経験数、学会等での研究発表などさまざまな条件があり、指導医の資格はインプラント歯科医における資格としては最高位の位置づけになります。

日本口腔インプラント学会(社団法人日本口腔インプラント学会)

指導医の条件

日本口腔インプラント学会は、1986年に発足された学会です。口腔インプラントに関する研究発表や、知識の共有などの連携協力を各歯科学会と実施。インプラント治療のさらなる発展および、向上を活動の目的としています。

参照元:専門医制度規程|日本口腔インプラント学会(https://www.shika-implant.org/certification/specialty/kitei.html)

ICOI(International Congress of Oral Implantologists)

指導医の条件

ICOI国際口腔インプラント学会は、アメリカ・ニュージャージー州で設立。すべての患者さんへ最良のインプラント治療を提供することを目的とし、世界の医療従事者たちに対して継続的な教育活動を実施しています。

ICOI国際口腔インプラント学会は指導医になる条件が特に厳しく、この資格を持っている歯科医師は、日本国内にわずか2%程度と言われています。

2023年7月時点で学会の公式サイトの資格情報のページが更新中のようです。したがって上記の指導医の条件は、今後変更される可能性がございます。

ISOI(International Society of Oral Implantology)

ISOIの指導医資格は、Authority of Implantologyとして表記されます。

指導医の条件

ISOIには欧州のインプラント学会「DGZI」の日本支部が併設されています。DGZIの本拠地とはドイツで日本に約4,000名、全世界には約12,000名以上の会員を有しています。

参照元:認定制度とは? | 国際口腔インプラント学会ISOI・DGZI日本支部(https://kokusai-implant.jp/authorize.html)

日本顎顔面インプラント(一般社団法人日本顎顔面インプラント学会)

指導医の条件

日本顎顔面インプラント学会は、デンタルインプラントを中心とした学問を取り扱う専門学術団体の一つで日本歯科医学会の認定分科会より発足。会員数1,300名以上の会員を有する学会です。

参照元:【PDF】公益社団法人日本顎顔面インプラント学会 専門医制度規則(https://www.jamfi.net/senmoni/PDF/senmonikisoku.pdf)

日本先進インプラント医療学会(一般社団法人日本先進インプラント医療学会)

指導医の条件

業績目録

  1. 著書、論文(申請者筆頭2題含む5題以上)
  2. 学術講演発表など(申請者筆頭演者2題含む5題以上)

※論文(申請者筆頭2編含む全5編)が提出できること

日本先進インプラント医療学会は、顎口腔領域のインプラント医療を多くの方に開放しています。たくさんの方の期待に応えられるように、適応の拡大とより低価格化のため、歯科医療者の質と技能を高めるとともに、啓蒙活動と口腔インプラント医療のさらなる質の向上と普及のために設立された学会です。

参照元:指導医および専門医申請方法 - 日本先進インプラント医療学会(https://www.j-aim.info/accreditation/port/)

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