インプラントメーカーはたくさんある
インプラントメーカーは国内外に多数存在します。そして、各メーカーがそれぞれに公認インストラクターやインプラント認定医といった資格を設けています。インプラントは個々の製品によって取り扱いが異なります。そのため、各メーカーは自社製品の取り扱いに精通した証しとして認定資格を設けているのです。
このような理由から、インプラント治療を行っている歯科医院は、ほとんど場合いくつかのメーカーのインプラントを厳選して取り扱っており、全メーカーに対応している医院というのはあまりありません。
引っ越しなどで別の歯医者にかからなければならなくなった時に、メーカーに対応できない可能性は十分あるので、インプラント治療においてメーカー選びは最も大切です。そのため、各メーカーが提供しているインプラントの概要を知っておきましょう。
インプラントメーカー
オステム
ソウルに本社を置くオステムインプラントは、アジアで多く使用されています。他社の良い部分を取り入れつつ、日本人の顎骨格に合う形状に開発されているのが特徴。AICというインプラント研究・研修センターを設立し、独自にセミナーを行っています。
AQBインプラント
シンプルなシリンダータイプのインプラントをリリースしているAQBインプラント。継ぎ目がないため力学的強度に優れ、ネジの緩みなどの心配がない構造になっています。その他、ラインアップには豊富な症例に適応できる2ピースタイプも。
アルタデント
多様な形状のインプラントと、耐久性の高いアバットメントが特徴の「カムログインプラント」をリリースしているスイスのCAMLOG Biotechnologies社。日本ではアルタデント社が取り扱っています。カムログアカデミーという教育機関を設立し、独自のセミナーを開催しています。
ノーベルバイオケア
インプラント治療を世に出した「ブローネマルク博士」にちなんだブローネマルクブランドを扱うノーベルバイオケア。独自製品も扱うなど、高い汎用性が持ち味です。
アストラテック
世界4大インプラントの1つといわれるアストラテックは、長期的な機能と審美性を追求してインプラントを開発しています。オンラインによるオーダーシステムなど、高い技術でインプラント治療をサポートします。
ストローマン
世界4大インプラントの1つで、世界で高いシェアを誇るインプラントメーカーです。SLAと呼ばれる表面処理により、優れたオッセオインテグレーション(骨とインプラントの結合)を実現します。
ジンマーバイオメット
世界4大インプラントと呼ばれるジンマーバイオメット。販売しているBIOMET3iは「オッセオタイト」という表面処理によって骨との結合力が強められています。「オッセオタイト」は特許も取得している技術であり、アメリカで多くシェアされています。
ZIRKOLITH(ジルリッツ)
金属アレルギーの患者でも使用できるジルコニア製インプラントにおいて、大手のスイスのメーカーです。ドリル製品までジルコニア製と、とことん特化しており、チタン製インプラントに匹敵する治癒率を誇ります。
デンティウム
韓国発のインプラントメーカーで、ストローマンと同様、SLA技術を使って骨とインプラントの結合力を高めた「SimpleLine」「SuperLine」というラインアップをリリースしています。日本人の骨格に合ったインプラントで、使いやすいのが特徴です。
トーメンメディカル
スイスのインプラントメーカー、トーメンメディカル。国内では株式会社モリタが卸会社として取り扱っています。ストレートタイプの「エレメント」、テーパードタイプ(先が細い形状)の「コンタクト」をリリースし、国内外から高い評価を得ています。